関市の北東部にある上之保地区は、岐阜県一ゆずの生産が盛んな地域。
「かみのほゆず株式会社」は、そんなゆずを使ったさまざまな商品の生産・加工・販売を行っています。
60軒ほどの農家さんと協力し、無農薬で栽培される上之保地区のゆずは、寒暖差のためゆっくり熟成するので、糖度が高くジューシー。そんなおいしいゆずの魅力を伝える幅広いラインナップが、かみのほゆずさんの自慢です。
特産品のゆずを使った商品を次々と開発
昔からゆずの生産が盛んだった上之保地区。平成初期に行政が苗木を配布したことで、いっそう生産量が増加しました。一方で、農薬を使用しないで栽培するため、ゆずの果実は販売量が限られるといった課題がありました。
そこで、「ゆずを上之保の特産品にして、まちおこしをしよう!」と2012年にゆず加工組合とゆず生産組合が合体。「かみのほゆず株式会社」が誕生したのです。
刻んだゆずの皮をみりんや醤油、唐辛子で煮付けた郷土料理の「ゆずよ」や「ゆずマーマレード」といった加工品は以前から作られていましたが、会社設立後、より一層商品開発に力を入れることに。
農林水産省の「6次産業化認定」を受け、アドバイザーの助言を受けながら次々と商品を生み出します。
郵便局のネットショップでも扱われている看板商品「ゆずじゅーす」や、地元のパティシエたちと作った「生搾り柚子はちみつゼリー」、2023年にはゆずとてんさい糖のみを使用したシロップ「ゆず蜜」も誕生しました。
多種多様なかみのほゆずさんの商品は、県内の道の駅や岐阜県のアンテナショップで販売されるほか、東京の飲食店などでも活用されています。
食材の香りに包まれる製造現場
上之保地区の工場では、10種類ほどの商品を製造。ゆずの収穫時期である10月〜12月には、農家さんが大切に育てたゆずがコンテナいっぱいに運ばれてきます。
こちらの青い機械は、ゆずを洗浄する機械。床面が黄緑色の滑り台のような部分を昇っていき、土埃などの汚れが取り除かれます。その後ゆずは搾汁機へと移され、最終的には果汁と皮に分けられます。
取材時は夏だったため装置は動いていませんでしたが、稼働時期はゆずの爽やかな香りでいっぱいになるそう!
定番商品「青ゆずこしょう」もこちらの工場で製造しています。
青とうがらしの辛味成分が鼻と喉が強く刺激するため、調理場ではマスクが必須。スタッフの女性たちも、しっかりマスクをして青とうがらしを刻んでいました。
上之保産の青ゆずと青とうがらしを使用した香辛料で、ピリッと爽やかな辛味がさまざまな料理にマッチする「青ゆずこしょう」。こうして人の手で丁寧に加工されている様子を実際に見ると、味わうときの思い入れも強くなりますね。
工場見学の見どころは?
工場参観日が開催される11月は、ちょうどゆずの収穫時期。採れたばかりのゆずが搾汁される様子を見学することができます。清涼感のあるゆずの香りを楽しめるのも、製造現場に足を運ぶ工場見学ならではの魅力です!
また、かみのほゆずさんの商品は、工場近くの直売店や、「道の駅 平成」、工場参観日のインフォメーション会場「せきてらす」でも購入できるので、工場見学の後に立ち寄って、お土産を購入するのもおすすめです!
*工場見学はかみのほゆずさんの直売所(関市上之保15060)ではなく工場(岐阜県関市上之保13502)になります。
企業情報
- 社名
- かみのほゆず株式会社
- 住所
- 岐阜県関市上之保13502
- TEL
- 0575-47-2256
- WEB
- https://kaminohoyuzu.co.jp/
- ご予約
- https://kojosankanbi.jp/factories/2024_009