昔ながらの作り方を守り、手作業で丁寧に組み立てて「ナイフ」を仕上げる「株式会社石川刃物製作所」。
包丁やハサミなどではなく「ナイフ」をメインに作る工場は、昔に比べて少なくなってきたそうです。
「ナイフ」って何に使うのだろう?
「ナイフ」ってなんとなく怖い?
そんなイメージを覆すような、「子どもたちにも安全に楽しんでもらえるナイフ作り」を目指し、道具を使って自然とともに生きる「暮らしの提案」をしています。
町工場ならではの「分業」で得意分野を突き詰める
石川刃物製作所さんでは、協力工場で作られた刃やハンドルのパーツなどを集め、それを組み立て、ナイフを完成させるまでの工程を担っています。
簡単に組み立てといっても、仕上がるまでには繊細な作業を何度も繰り返します。
刃とハンドルの納まりを調整したり、艶が出るまで研磨したり…。
単なるパーツだったものが仕上がって美しいナイフになる過程は、見ていて惚れ惚れします。
荒削りから磨きまで1台の機械でさまざまな工程を行うことができますが、基本的に1人の職人が「自分の機械」として1台を大切に管理し、使い続けます。
職人さんのクセや技術はそれぞれ違うため、だからこそ得意な分野を生かした個性ある仕事ができるそう。
現在、30種類ほどのナイフを製作しており、その多くが熱心なファンによりコレクション用として購入されています。
また、ナイフ業界同士で情報交換などもしながら、お互いに支え合って業界を盛り上げているとのこと。
ナイフをもっと実用的に使う人を増やしたい。
ナイフは安全で、使い方を知ると便利で楽しいということを知って欲しい。
そんな思いから、現在はナイフを使ったワークショップを行うなど積極的な活動もされています。
morinocoナイフで、子どもの頃から自然とコミュニケーションを
石川刃物製作所さんではナイフを「自然とのコミュニケーションツール」と捉え、子どもの頃から触れる体験を大切にしています。
特に「morinocoナイフ」は、優しい風合いのヒノキのハンドルで、小さな手でも握りやすい形状をしています。
現代は、ゲームや遊具などおもちゃがあらかじめ与えられ、子どもたちが「自分で考える」「作り出す」という体験が少なくなっています。
それでは単なる「消費」だけする「受け身」の生き方しかできなくなってしまうのではないでしょうか。
子どもたちが自分で考え、ゼロからものを創り出す力を養うために、実はナイフはぴったりのツールなのです。
枝やロープを切ったり、鉛筆を削ったり、肉や野菜を刻んだりしながら、ナイフの正しい知識を得て技術を学びます。
ナイフでのものづくりを体験すると、自然の中でもナイフ一本でいろんなことができると実感できるようになります。
「ナイフってなんでもできる!」
そう思える頃には、ナイフの使い方だけでなく、「工夫して乗り越える」「ゼロから創造する」そんな力がきっとついてくるでしょう。
幼い頃からナイフという道具と触れ合うことで「生きる力」を養って欲しい。
morinocoナイフには、そんな思いが込められています。
いつかこのナイフが、あなたの「最高の相棒」となりますように。
工場見学&ワークショップの見どころは?
工場見学では、ナイフの組み立てや仕上げの作業を中心にご覧いただけます。
曇ったハンドルがピカッと艶やかに光るまで磨く様子は、思わず見入ってしまいますよ!
職人さんにお話していただけるので、ナイフの使い方で気になることなど、ぜひ質問してみてくださいね。
さらに、ナイフを使ったワークショップもせきてらすで開催予定。
ナイフの基本的な使い方を教えてもらいながら、実際に木を削って、木のおもちゃを作ります。
長袖、長ズボンの作業しやすい服装でご参加くださいね。
これを機に、少しでもナイフを身近に感じていただけると嬉しいです。
企業情報
- 社名
- 株式会社石川刃物製作所
- 住所
- 岐阜県関市下有知3668-11
- TEL
- 0575-22-9122
- WEB
- http://ic-cut.co.jp/
- ご予約
- https://kojosankanbi.jp/factories/2024_001